50代、60代で自動車運転免許証でできる転職を探す方は多いと思います。
デイサービス、デイケアの送迎ドライバーが頭に浮かびます。
わたしは直接、間接を含めて、のべ50,000人以上の方の送迎に携わりました。
この記事では「デイ送迎のノウハウ」についてまとめてみました。
はじめてのデイ送迎ドライバーノウハウ 7選
デイサービス、デイケア どちらを選ぶか
デイ送迎ドライバーはほとんどの地域で求人募集してる事業者があると思います。
デイサービス(通所介護)とデイケア(通所リハビリテーション)の2種類の事業所があります。
この記事ではデイサービスとデイケアを総称して「デイ」と表現します。
デイケアとデイサービス、事業形態が違っても、送迎業務に大きな差はありません。
勤務条件が合えばその区別を意識する必要はありません。
送迎の範囲
介護職の添乗員がついていればさして意識することは無いのですが、送迎の範囲について触れます。
送迎は自宅と施設の間のみです。
たとえば、買い物をするからスーパーで降ろしてほしい、というご要望には添えません。
スーパーで買い物中に転倒などの事故があれば、デイの事業者が責任を問われます。
また、玄関手前で「さよなら」するのもルール違反です。
家に入る前の玄関手前で転倒され、けがをされるとデイの事業者が責任を問われます。
「利用者が安全に帰宅できるまで」が送迎業務に含まれます。
デイサービスの送迎業務の範囲は「居宅に帰着し安全な状態と認められるまで」とされています。
ナビ通りの送迎ではダメ
送迎では利用者の乗降を考慮しなければなりません。
乗降時に道路を横断することは避けるべきです。
たとえば、同じ道でも西から入るか、東から入るか、個々の事情でかわります。
利用者宅に到着するとき、車がどちらを向いているかは安全上、とても重要です。
また、朝の時間帯は通学路が歩行者専用になることもあります。
ナビを使う場合は参考程度として、個別の事情を考慮します。
時間厳守の事例
自動車のことなので5~10分の誤差はつきものです。
ただ、デイ送迎では誤差があまり許されない場合もあります。
送り出し、迎え入れに訪問ヘルパーが入っているケースがあります。
時間きっちりに始業、終業しなければならないため、送迎の到着時間は厳守となります。
また、高齢者を送り出してから仕事に出る家族、店を開ける家族などもあります。
少しの遅れが大きなクレームになります。
何軒か回る送迎ルートであれば、そのルートの時間厳守の利用者を覚えておきましょう。
近隣住民への気配り
送迎中に何度か近隣住民に叱責を受けたことがあります。
ご利用者とご近所の人間関係の影響かもしれません。
はなし声がうるさい、ドアの開け閉めがうるさい、などです。
また、鉄板の溝の蓋を自動車が踏むと「ガシャン」と音がします。
毎日朝早くから「ガシャン」と音がするから、溝の蓋を踏まないでほしい。
中には「この溝の蓋はうちが買った私物だから踏むな」というご近所の方もありました。
ドアの開閉も、日ごろからきっちり閉める事を心がけています。
特にワゴンタイプのバックドアは強めに閉めますので、「バタン」と音がします。
その音がうるさいと家から飛び出してきて怒鳴る方もありました。
いずれにしてもご利用者のご近所様なので、トラブルが無いように配慮しましょう。
通学路の徐行
通学路は徐行することが求められます。
できれば通学路は通過しないに越したことはありません。
いつもの調子で普通に走行していても「スピード出しすぎ」というクレームが入ることがあります。
「ウインカーを出さずに曲がった」
「黄色信号で止まらずに走行した」
中には「ドライバーの目つきが悪い」などのクレームが施設に入ることがあります。
介護施設は地域とともにあるので、好印象を意識します。
置き去り予防
送迎終わりに車内に人が残っていないか絶対に確認してください。
毎日のことなので「漏れ」があります。
送迎中の容態の急変、慣れないコースの送迎など、いつもと違うことがあると「漏れ」が生じます。
送迎車両に置き去りにされて痛ましい事故になったケースもよくあります。
認知症などの疾患の為、取り残されたご本人も何が起こっているのか理解ができません。
施設側が気づくまでそのまま車内で過ごされるケースもあります。
施設ごとに複数の対策が施されていると思います。
ドライバーとして、送迎業務終了時に車内の点検を行うことは習慣づけてください。
まとめ
事前に脅かすつもりは無いのですが、車を運転するだけ、という気軽な仕事でもありません。
かといって高度な技能が要求されるわけでもありません。
基本的なことをしっかり守っていれば勤まる仕事でもあります。
ドライバーから始めて介護の資格を取って介護職になった方もあります。
このブログを通じて、50代、60代の方々に介護業界への転身を勧めしています。
デイドライバーは、介護業界の入り口としてもよい選択肢だと思います。
実際に仕事を始めるとなかなか奥が深く、人と触れ合う楽しい仕事です。
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