介護施設の介護職員は、タイムスケジュールで動いています。
不定期業務に割く時間はほとんどありません。
施設長には〇時に〇〇をする、というタイムスケジュールがほとんどありません。
だから不定期業務はなんでも施設長に回ってくる傾向があります。
さぁ、施設長の出番です。
施設長はなんでも屋
それを望んでいるわけではないのですが、楽しんで対応しないとかえって疲れます。
「施設長、トイレが詰まりました、何とかしてください」
「またか。しかたないなぁ」と笑顔で応える余裕を見せましょう。
どうせ回ってくるのだから、ポジティブに動きましょう。
トイレ詰まりを解除しよう!!
個人的な経験をもとに記載しますが、解決しなかったらごめんなさい。
現場を確認する
おそらく、洋式便器の排水が詰まって流れないもしくは流れにくくなっています。
水が流れないので水が溜まっているか、あふれていると思います。
こんな時に水を流すと被害が拡大するリスク大です。
水を流すのはやめましょう。
立入禁止にする
まずそのトイレは立入禁止にします。
高齢者が手伝ってくださったら大けがをされる、もしくは大騒ぎをされるリスク大です。
施設長の責任で、施設長ひとりで解決しましょう。
新聞を敷く
便器の周りをどうせ掃除が必要です。
水があふれても被害が最小限にとどまるよう、洋式便器の周りの床に新聞紙を敷いておきます。
溜まっている水を減らす
洋式便器の中に溜まっている汚水を減らします。
使い捨てコップなどを探してきて、汚物専用バケツに水を汲みだします。
目的は水の量を減らすことなので、手段は問いません。
下用タオルで少しずつ絞ったこともあります。
普段より少し多いくらい(手で中を探ることができるくらい)までは溜まっている水を減らします。
(手袋をして)手を突っ込む
手を突っ込むと何か異物を掴むことができる場合があります。
掴むことができたら引き出して汚物専用バケツに入れます。
水が流れそうに感じられたら流してみます。
これで流れれば一件落着、オンの字です。
何もつかめない時、水の流れが悪いままの時は無理せずに次に進みます。
スッポンでがんばる
トイレ用のスッポン(俗称)はどこの施設にもあると思います。
排水口に密着させて静かに押し付けます。
力を入れてグイっと引き抜きます。
経験上、強く勢いよく押し込んだ時に開通したことが多かったように思います。
この一連の動作で跳ね返り水を浴びることがあります。
それはとても哀しいので、ビニール袋などで覆って作業をすることもあります。
経験上、数回で開通したことはありません。
トイレ用のスッポン(俗称)を20回~30回パコパコします。
それを1セットとして5セットくらいで開通したこともありました。
汗だくのへとへとになりますが、最大の見せ場なので、手を抜かずにやり切りましょう。
それでもだめなら最後の手段、抑えの切り札がいます。
食塩水投入
こうまでして流れなければ、尿取りパットが奥で詰まっていることが想定されます。
水分を吸って膨れ上がるので、強い力で張り付いています。
厨房から多めの食塩をもらってきて洗面器にお湯を入れて溶かします。
イメージとしては海水よりも塩辛い感じにします。
その食塩水(湯)を洋式便器に流し込みます。
しばらく(30分くらい)放置します。
浸透圧の関係で水を吸って大きくなったポリマーが水を吐き出して小さくなります。
尿取りパットが浮いてきたら取り出します。
浮いてこなければ水を流してみます。
以上でこれまでに何度もトイレ詰まりを解決してきました。
まとめ
これで解決しなければ専門業者に依頼してください。
ただ、これまで抑えの切り札(食塩水)を投入して敗退(流れない)は無いです。
(個人の感想です)
汗だくになって、次々と違う方法を試して、解決しようとチャレンジする姿を見せることが大切なのだと思います。
介護の現場職員から見たら、困ったときに親身になって動いてくれる上司は頼もしいものです。
たかがトイレの詰まり…、のお話でした。
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