50代、60代の実年世代ではじめて介護職に転職される場合、シフト勤務に戸惑いを感じます。
サラリーマンとして勤務されてきた方にとっては未知の世界かもしれませんが、介護施設は24時間365日サービスを提供しているので、当たり前の勤務形態です。
ここでは、そういう方を対象に、シフト勤務について解説します。
シフトの種類(例)
代表的なシフトの構成として、早出、遅出、準夜勤、夜勤の4種類の施設の例で説明します。
いずれの勤務も9時間拘束、8時間労働、1時間休憩です。
ユニット型の場合、2ユニットで下記の構成になります。
この例では夜勤者との引継ぎの時間がないので、勤務交替の前後10分程度で済ませられるように引継ぎノートなどが用意されています。
早出 2名
拘束時間 7:00~16:00 休憩時間 12:00~13:00 1名、13:00~14:00 1名
早出の業務
モーニングケア、朝食準備、朝食介助、あとかたづけ、排泄介助、入浴介助、
昼食準備、昼食介助、あとかたづけ、排泄介助、入浴介助、
おやつ提供、コール対応、夕食準備
早出の注意事項
夜勤帯の異変に日中対応することがあるので申し送りをしっかりと聞く。
遅出 1名
拘束時間 11:00~20:00 休憩時間 15:00~16:00
遅出の業務
昼食準備、昼食介助、あとかたづけ、排泄介助、入浴介助、(おやつ提供)、
コール対応、夕食準備、夕食介助、ナイトケア
遅出の注意事項
ナイトケアでは1ユニットを一人で担当して時間内で終わらせるので時間に追われることがある
準夜勤 1名
拘束時間 14:00~23:00 休憩時間 16:00~17:00
準夜勤の業務
排泄介助、入浴介助、おやつ提供、コール対応、夕食準備、夕食介助、ナイトケア、巡視
準夜勤の注意事項
ナイトケアのあと、入所者が寝静まると落ち着くことがある。
不穏状態の方があれば、夜勤者に引き継ぐまでに寝かせる努力をする。
夜勤 1名
拘束時間 23:00~翌7:00 休憩時間 2:00~3:00 (他のユニットと交替休憩)
夜勤の業務
巡視、コール対応、定時排泄介助、その他掃除洗濯など日中の仕事の残り
夜勤の注意事項
日中の申し送り、注意事項をしっかり聞いておく。
夜勤帯は1人で2ユニット程度担当になるので、施設内の他の夜勤メンバーを把握しておく
緊急連絡先を必ず把握しておく。
日常生活の睡眠の確保
50代、60代の実年世代ではじめて介護職に転職される場合、シフト勤務のキモは良質な睡眠の確保にあります。
睡眠不足は疲労を蓄積させます。
シフトに合わせて自分に合った体調コントロールを確立しましょう。
私は夜勤に入る日は12時間反転しているイメージで、昼の1時になると「もうこんな時間か、そろそろ寝ようか」と考えるようにしていました。
睡眠導入のための飲酒は避けたほうが良いです。
睡眠の質が低下すること、かえって眠れなくなることなどがあります。
音楽を聴く、おやすみノイズスピーカーを設置、四方に水晶を置くなどの工夫をしていました。
学校の授業のような番組をつけていると眠れることもありました。
色々と工夫しましたが、結局は慣れでした。
シフト表の確認
シフト表をもらったら、逆シフトになっている時期と休日の配分を確認してください。
逆シフトとは、だいたい、早出、遅出、準夜、夜勤の順番でシフト勤務になりますが、この順番が入れ替わっていることを指します。
逆シフトになると前日の終業が遅く、翌日の始業が早くなり、疲労が蓄積されます。
シフト作成者が逆シフトにならないように配慮する職場が多いようです。
ただ、諸般の事情で順番通りにシフトが組めない場合もあります。
シフと表をもらったら、逆シフトになっているとことを確認して、その前後の体調管理には特に配慮しましょう。
また、休日の配分も均等ではない場合があります。
前半に休みが多くて後半に少ないというケースもよくあります。
勤務か続くときはプライベートで楽をするなど、休みのスパンごとに体調管理を心がけてください。
まとめ
50代、60代の実年世代ではじめて介護職に転職される場合、シフト勤務に戸惑いを感じますが、意識してシフトを上手に使いこなしてください。
正社員なのに夜勤ができない、などは陰口に繋がります。
介護の世界では、シフトを上手に対応しないと一人前として周囲から扱われません。
日々の仕事もこなして、どのシフト勤務にも対応できることが、職場で一人前として認められる条件でもあります。
みんながやっていることなので、すぐに慣れると思います。
早く慣れてシフト勤務のメリットを楽しんでください。
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