事業計画経験者2(50代、60代で転職)介護未経験で施設長応募⑨

これまでの経験が活かせる
0系新幹線(リニア・鉄道館)

50代、60代の実年世代で定年退職や早期退職などで介護業界に転職し、管理職を目指される方に向けてこれまでの実務経験の活かし方を記します。

他業種からの転身でも、事業計画立案の経験があれば、その経験は生かせます。


会議でプレゼン

おそらく募集している施設で、現場に即した導入研修もあろうことと思いますが、介護事業に関する勉強は継続してください。

なお、有料老人ホームの施設長は、管理者、ホーム長などと呼ばれるケースもあります。

現実には細部で違いがありますが、ここでは便宜上、同じ職種としてまとめて、呼称は「施設長」に統一させていただきます。

また、この記事での介護施設にはグループホーム、有料老人ホームを含む広い意味での介護施設を指すこととします。

事業計画の現場への落とし込み

介護事業は収支の大枠が国の施策で定められているので、施設単位の施策では大きく成長する余地はほぼないので、施設単位では毎年似通った事業計画になると思います。

収入は、介護事業収入がほぼすべてで、定員に対する稼働率が主な収入変動要因です。

やり方・手順を説明

特別な工夫をしても付加価値が増えることはなく、収入は介護報酬で決められた額が支給されます。

支出は、稼働率に応じて変動費が変動します。

収入、支出とも、大きな変動要因は定員に対する稼働率です。

稼働率を上げるために必要なことは、人材の確保です。

結論として「人材の確保と稼働率の向上」という方針に集約されます。

基本的には「やるべきことをきっちりやることで成果はついてくる」と考えられます。

そのためには現場の協力が不可欠です。

これをどのように現場へ落とし込むかをこの記事では触れます。

生産性向上への取り組み

介護現場には人員配置基準があります。

仕事の内容もさることながら、人員基準を満たす人員が配置できていなければそもそも施設運営自体が違法になります。

5人組

介護人員が少なければ受け入れできる利用者数も少なくなります。

少人数で無理して受けることは制度上不可で、コンプライアンス違反になります。

このことによって、他の業種との大きな違いは、人員削減は経営改善に直結しない、ということになります。

このような背景から、介護業界は生産性の向上への取り組みが他業種と比べて遅れているのが現状です。

どこの会社(法人)も施設も同様の傾向がありますので、特異なことではありません。

職員のみなさんが、これまで頑張ってきたことが否定されるわけではないことを申し添えて取り組んでください。

(参考)
介護分野における生産性向上の取組の進め方 厚生労働省HPより

介護分野における生産性向上の取組みを進めるためのツール等 厚生労働省HPより

業務改善への取り組み

介護業界は、高度高齢化の進行スピードに合わせて、急成長と急拡大を成し遂げてきました。

このための弊害として、必要な業務改善に気づいていながら手が回らなかった、という側面があります。

改善

現在も介護現場は多忙極まりない状況ではありますが、このままでは働き手の減少とともに制度の維持が難しくなってきます。

このような背景の下で業務改善への取り組みが介護業界の共通課題となっております。

生産性向上への取り組みの項目でも触れましたが、業務改善への取り組みが課題であることは、どこの会社(法人)も施設も同様の傾向がありますので、特異なことではありません。

職員のみなさんが、これまで頑張ってきたことが否定されるわけではないことを申し添えて取り組んでください。

(参考)
業務改善の手引き 厚生労働省HPより

その他

ご参考までに、どこの会社(法人)、施設でも同様の共通の課題についてキーワードを列記します。

・ホームページ、インスタ、ツイッターなどでの随時最新の情報を発信する

公式SNS発信

・スピーディに、丁寧に対応する

介護の相談

・地域包括システム中での位置づけを意識する

みんなで支える医療と福祉

・アウトカム評価へ対応する

・さらなる安全、安心へ取り組む

・研修を充実させる

・介護保険法の改訂に対応する

まとめ

この記事で触れたことはいずれも「人材の確保と稼働率の向上」につながるものです。

現場に腹落ちする表現として、

5S(整理・整頓・清潔・清掃・しつけ)ムリ ムダ ムラ 3M 解消

・これまでの頑張りへのねぎらい


・さらなる良いケアへ向かおう、という指針の表明

    (5Sへの取り組み、「3ム主義」の解消」など)

・厚労省の方針であることも付記する


などで脚色すると他業種からの転身者でも、現場で理解され、協力が得られやすくなります。


いずれにしても、やるべきことをきっちりやることで成果はついてくる、という信念が大切です。

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