実年世代には働きにくい背景がありますので、整理してみました。
これらをふまえて、キャリアの再構築、転身の模索に着手するだけでも、気持ちが救われることもあるかと思います。
終身雇用の終焉
実年世代のお仲間のみなさん、私たちが就職という形で世に出たときは、終身雇用が当たり前でした。
オイルショック、円安・円高、バブル景気など、様々な環境に左右されながらも右肩上がりの収入と終身雇用が維持されてきました。
終身雇用が日本型経営の強みとしてもてはやされ、自信満々だった時期もありました。
高成長業界では今もそのメリットはあるかもしれませんが、普通の業界にあっては、もはや終身雇用制度は維持できないシステムになり、私たちの自信は根底から覆されました。
会社環境の変化
実年世代といえども、会社で仕事がやりにくくなる環境変化があります。
会社勤めをしていれば、これからも転勤、転属、降格、元部下が上司になる、などにくわえて、会社を取り巻く経済環境の変化で、予期しないことが起こります。
そういう場面に遭遇しても、若い時のような「なにくそ」と踏ん張る気力が減退している実年世代は、ずるずると下がってあとがない状況に陥ることもあります。
家庭環境の変化
家族介護、家族の体調不良、感染症の蔓延など、家庭生活を取り巻く環境が変化し、突然働きにくい環境になってしまうことがあります。
家族介護についてはいずれ別記事で触れると思いますが、家族の中で介護が必要な人が生じた場合、大きく働く環境は変化します。
また、このたびの感染症の蔓延時に、同居家族の感染により、濃厚接触者に認定され、何度も会社を休まなければならなくなった人もあります。
いずれも仕事が続けづらい環境変化となります。
自分自身の変化
自分自身にも変化があります。
更年期障害など心身の体調不良、人生観の変化、いわゆる高齢期のフレイル※の入り口にさしかかる症状などに悩まされる傾向があります。
また、友人や近しい人との離別があると、人生観そのものが変わってしまうケースもあります。
※高齢期のフレイルの兆候:
歩行速度の低下、疲れやすい、活動性の低下、筋力の低下、体重減少
社会常識の変化
50代、60代の実年世代は、だいたい怒鳴り散らされて育ってきた世代ですが、学校でも会社でも、とてもそんな教育が許される時代ではなくなっています。
国内外を問わず、識者や要人と言われる方々の発言でも「昔ならいざ知らず、今の時代でそれを言っちゃぁ…」というケースも多々あります。
大きな問題は報道されますが、我々実年世代もその問題を身近に起こしている可能性があります。
昔はよかっった、住みにくくなった、などと言ってしまいますが、本来、目が届かなかったところに、目が届き始めたとポジティブに観ることもできます。
こちらから時代に合わせていかなければならないことだと思います。
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