50代、60代の実年世代の方が、定年退職や早期退職などではじめて介護の職に就かれる際には、あらかじめ資格取得されることをお勧めします。
はじめて介護の職に就くにあたって、資格取得を通じて、介護業界の共通理念、体の使い方、気の使い方、対応技術などをあらかじめ知っておくほうが、スムーズに職場になじめます。
介護の世界は資格がものをいう世界でもあります。
資格の有無によって、一人前として独り立ちする時期も変わってきます。
ハロートレーニングの対象であれば、失業給付を受給しながら資格取得に取り組めます。
転職の機会に、ぜひともできるだけ上位の資格を取得してください。
採用確率を上げる効果
転職決意の背景には、再雇用の不安がつきまといます。
応募する以上は採用に期待しますが、やはり「不採用通知」が来ると気分も落ち込みがちになります。
応募時点で未経験であっても、資格を取得していれば、採用確率がぐっと上がります。
転職への決意、再雇用への熱意など、面接前に自分自身の評価を上げておくことができます。
介護の資格取得は、転職を決意する際に再雇用の保証を獲得するセイフティネットの役割を果たします。
後半の人生を有意義に過ごすためにも、応募前の資格取得をお勧めします。
職場が選べる効果
介護業界では、訪問介護以外は無資格でも就業可能です。
また、慢性的な人手不足と人員の配置基準が背景にありますので、無資格未経験でも10社に応募すれば数社から採用通知が来ると思います。
働く環境が良くない職場は採用のハードルが低い傾向があります。
せっかく転職するのであれば、働く環境が良い職場を選びたいところです。
働く環境が良い職場を選んで就業するために、資格を取得して採用確率をあげましょう。
※働く環境が良い職場の選び方は、人材紹介や人材派遣の事業者を活用すれば情報収集ができます。
ストレス低減効果
郷に入れば郷に従え、と言われる通り、他業種に転職すれば、その業界の常識になじまなければなりません。
たとえば、介護業界には「自立支援」、「尊厳の保持」という共通の理念があります。
介護職は常にこの理念を実務に落とし込んでいます。
この理念を知らずに介護業務に就くと、先輩職員から何度も指導を受けることになるかもしれません。
それが高じるとどこかの時点で「不適切な介護」と言われかねません。
理念を実務に落とし込んだ技法をあらかじめ学んでおくことで、職場になじみやすくなります。
また、就業後に資格取得を目指すことも可能ですが、休みの日に講習を受講することになり、心身への負担も大きくなります。
余計なストレスを抱え込まないためにも、事前の資格取得をお勧めします。
収入アップ効果
採用される側にとって一番大きいのは、資格手当です。
介護の仕事は個々の業績評価での給与格差は少なく、資格手当によって給与に差をつけています。
資格取得費用は資格手当で早期回収が可能です。
資格の種類や採用される法人、施設によっても違いますが、月額で数千円~1万円以上の資格手当がつきます。
ハロートレーニングが活用できれば費用負担も軽減されます。
これらの点も踏まえて、応募前の資格取得をお勧めしています。
将来性に期待できる効果
介護職の目標として、介護福祉士、介護支援専門員(ケアマネ)の資格取得を目指すことが一般的です。
実務経験を積んで知識や技能レベルを上げ、資格という形で客観的な評価を得ることで、自分自身の価値を高めることになります。
資格取得によって担当できる業務の範囲も広がります。
たとえば、特別養護老人ホームやデイサービスには「生活相談員」の配置が義務付けされていますが、介護福祉士はこの資格要件に当てはまる自治体も多くあります。
採用する側にとっても、応募者の将来性は魅力となります。
応募者が実務者研修を修了しており、将来介護福祉士を目指していれば採用したくなります。
介護支援専門員(ケアマネ)の受験資格要件は、介護福祉士を取得後、5年以上の実務経験が必要です。
このように将来の職種の幅を広げるためにも、応募前の資格取得をお勧めしています。
まとめ
50代、60代の実年世代の方が、定年退職や早期退職などではじめて介護の職に就かれる際には、転職によってさまざまなストレスを抱えることになります。
転職によって生じるストレスは、転職しないで受けるストレスよりも小さいことが望まれます。
そのための転職と言っても過言ではないと思います。
スムーズに転職を成功させるためにも、応募前にあらかじめ資格取得されることをお勧めします。
なお、イチオシ資格は実務者研修修了です。
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